電池を何気なく交換したら「白い粉」が付いていた…。何年もほったらかしにしていた乾電池を整理していたら「白い粉」が付いていた。これ、大丈夫なの?!
古い電池に白い粉がついてるのを見た事ある方いますよね。
この白い粉って一体何なのでしょうか?
また、この白い粉を触っても大丈夫なのでしょうか?
本記事では、電池についている白い粉が大丈夫なのか、これは一体何なのかについて、解説をしていきます。
いつか調べようと思ってそのままだった方にぜひ読んで頂きたい内容になっています。
- 電池に白い粉が…これって大丈夫なの?【正体を調べてみた】
- 電池の白い粉は触っても大丈夫?捨てる時はどうすればいい?
- 白い粉がついてる電池の捨て方
- 液漏れ電池で火災が起こった?!【最悪な事故を避ける】
- 電池の保管・扱い方【混ぜるな危険】
- まとめ
電池に白い粉が…これって大丈夫なの?【正体を調べてみた】
先に結論から言います。
この白い粉は、電池内部の電解質が固まって結晶化したものです。
電池の中身は、分解したことがある人はわかるかもしれませんが、電解質と正極、負極で作られています。
この電解質はアルカリ電池の場合は、アルカリ金属水酸化物と水で構成をされています。
この電解質を正極、負極が化学反応を起こすことで、電気を起こしているのですね。
ちなみにマンガン電池の場合は、塩化アンモニウムと塩化亜鉛、水で構成をされています。
もしかしたら理科の実験でこれらの電池を作ったことがある人もいるかもしれません。
長年電池を使っていると、この中身の電解質が漏れ出してしまいます。
そして漏れ出した電解質が空気と触れることで、徐々に結晶化をして白い粉となるのですね。
電池の白い粉は触っても大丈夫?捨てる時はどうすればいい?
では、この電池についている白い粉ですが、触っても大丈夫なのでしょうか?
はい、白い粉は触っても大丈夫ではありますが、触ったら手をよく洗うようにしましょう。
電池についている白い粉の元は、強いアルカリ性の液体となっています。
ですので、触ってしまったとしてもすぐに何か問題が起きるわけではありませんが、
そのままの状態にしていると皮膚が弱い人は手荒れを引き起こすことがあります。
またそのままにしていると、『化学やけど』を引き起こすこともあります。
化学やけどとは、皮膚についた化学物質が反応することによって起こる炎症です。
電池についている白い粉であるアルカリ金属水酸化物が皮膚に付着した状態で放っておいて、その状態で汗などをかくと、汗の成分と反応をしてしまうことがあります。
それによって、皮膚がやけどのように炎症を起こしてしまう可能性がありますので、
電池についている白い粉に触れたらすぐに流水で洗いが流すようにしましょう。
他にも、指先に白い粉がついている状態で、目を擦ったりしてしまうと、目に炎症が起こることもありえます。
電池についている白い粉はできるだけ触らない、触ってもすぐに洗い流すということを覚えておいてください。
白い粉がついてる電池の捨て方
白い粉が電池についていたら、100均のゴム手袋でも良いので白い粉に触らずに取り去ってください。
また取り去る際にも、液漏れが顔に飛ばないように気をつけてください。
そして、液漏れをティッシュで綺麗に拭き取ります。また、一度は見たことがあると思いますが、古い電池が入っていたリモコンなどにも白い粉は残っています。
ですので、その場合はティッシュや綿棒で綺麗に拭き取りましょう。そこまで取り去った後は、お住まいの地域の電池の捨て方で処分しましょう。
地域によっては電池の端子にテープをつけて、絶縁した状態でビニール袋に入れて捨てることを義務付けていることもあります。
液漏れ電池で火災が起こった?!【最悪な事故を避ける】
一家に必ずある乾電池ですが、取り扱いを間違えると、とんでもない火災を引き起こしてしまう可能性があります。
ビックリですよね?!
実際の事例を見ながら、事故を起こさないように注意して乾電池を扱ってください。
1.乾電池を燃えるゴミに出したら発火していた
何気なく燃えるゴミと一緒にゴミ捨て場に出したら、マンションの掲示板に「乾電池から発火していました。正しい捨て方を守ってください」と貼り紙がされていたそうです。
一大事にはならなかったそうですが、一歩間違えるととんでもない事故に発展してしまうので、正しい捨て方、自治体でアナウンスしている捨て方を守るようにしましょう。
2.乾電池をカバンに入れていたら発火した
あるサラリーマンが、ペンケースの中に乾電池、ホッチキスの替針、クリップなどを入れていたら発火したそうです。
大きな火事にはなりませんでしたが、ペンケースが燃えてしまったとのこと。
3.棚の中に保管していた乾電池が発火した
使い切った電池や新しい電池を無造作にプラスチックのケースに保管していたら発火して焦げ跡があった。
2.と同じような内容ですが、保管方法を誤ると発火するケースです。
4.ボタン電池が過充電となりホームセンターがほぼ全焼
なんと、使用済のボタン電池と盗難防止タグなどをポリ袋にまとめていたところから出火、鉄筋2階建ての建物のホームセンターがほぼ全焼という大惨事に。
不幸中の幸いで、開店前のためケガ人はいなかったそうですが、甚大な被害を被ったのは事実です。
これがもし自宅で起こったら・・・、近隣住宅に火が燃え移っていたら・・・、ゾッとします。
電池の保管・扱い方【混ぜるな危険】
小生も新しい電池やビニールから取り出した電池、そして使用済でまだ使えそうな電池をごちゃまぜにしていたので反省です。
この機会に今一度、電池の保管・扱い方の注意点をまとめておきます。
1.むき出しで、ごちゃまぜで保管しない
むき出しの電池、使い途中の電池、種類の違う電池をむき出しのままにしたり、まとめて保管してはいけません。
ごちゃまぜにしていると、プラス極とマイナス極が触れてしまいショートして発火する危険性が高まります。
電池は使用するまでビニール包装から取り出さない、取り出したら、種類ごとにきちんと保管します。
2.廃棄する電池は絶縁しておく
廃棄する電池は、電池の両端、プラス極とマイナス極をビニルテープなどで絶縁しておきましょう。くどいですが、ショートして発火しないようにです。
3.表面をめくらない
いたずらで電池の表面をめくったり剥がさないようにしましょう。絶縁リングがむき出しになるとショートしてしまう危険性が高まります。
まとめ
電池についている白い粉ですが、電池の内部の電解質が結晶化したものです。
もう一度言いますが、
この白い粉は触っても大丈夫ではありますが、化学やけどなどを引き起こす可能性があるのですぐに流水で洗い流しましょう。
また電池を捨てる際にも、白い粉は綺麗に拭きとって、自治体で指定された電池の捨て方を守るようにしてください。
電池を安全に捨てて、家電を安全に使ってくださいね!