スクールウォーズ第20話『我ら花園に立つ』のあらすじです。
荒廃した川浜高校が、カッコつけのために不良が所属していただけのラグビー部が、とうとう神奈川県予選を勝ち抜き、見事花園出場を決める回となります。
この回を見終わったら、一度過去の回を見直すのもアリかもしれませんね。
スクールウォーズ第20話のあらすじ:我ら花園に立つ
山崎の死からかけがえのないものを掴み取った川浜高校ラグビー部は、大木がキャプテンとなり、秋の県予選を迎えた。
川浜高校ラグビー部は、戦前の予想通り順調に勝利していくが、大木だけがなぜかスランプに陥ってプレーに精彩を欠いていた。
心配になった賢治は大木に事情を聞くと、大木の母親がまた心臓の調子が悪く入院をしてしまったと言う。
大木は、今度の試合は気合いを入れてプレーをすると賢治に約束する。
賢治はそのまま森田、圭子と新楽へ行く。
すると、賢治と圭子に会いたいと言う人物が新楽で待っていた。
その人物こそ名村謙三であった。圭子の実の父親である。
名村謙三は、何から話して良いものか・・・、そう言って、圭子の出生の秘密を一から話し出した。
名村謙三は、当時、ブルジョアであり多忙な生活を忘れる時には一人で下町を訪れていた。
そんなある日、財布に大金が入っていることを見られた謙三は、チンピラに襲われてしまう。いわゆるオヤジ狩りである。
そこに現れたのは、圭子にうりふたつの三好夏子(役:伊藤かずえ二役)らの若者グループであった。
チンピラと乱闘になり、チェーンを振り回して暴れまくる三好夏子は、謙三をチンピラの手から救い出した。
ビジネスに忙殺されて寂しさを感じていた謙三と、小さい頃に父親を亡くした夏子は、心のどこかで触れ合い、いつしか男女の仲に・・・。
そして生まれたのが、圭子であった。
圭子を乗せた乳母車で公園を歩く夏子に、かつてのチンピラが襲い掛かる。
足を洗った夏子は見逃してくれと頼み込むが、容赦しないチンピラどもは夏子を刺し殺してしまう。
圭子を引き取った謙三であったが、謙三の妻が承知するはずもなく、当時子供を欲しがっていた部下の富田義道に一切の事情を話し、自分の子供として引き取ってもらうことにしたのだった。
謙三は、20年近くも経って圭子を引き取りたいと言う。
謙三の長男、次男も謙三の相続のことばかり考えているし、三男の直は家を出て行って好き勝手やっている。
そして、妻も亡くなってしまった。
孤独を感じている謙三は、圭子に戻ってきてほしいと言うが、
大三郎は「ちょっと勝手過ぎるんじゃねぇかなぁ。今まで慣れ親しんだ水から、こっちの水槽にホイ移れって言われて、はいはいそうですかと言えますかい?圭子さん金魚じゃないんだから」
謙三「じゃあこうして訪ねてくるというのは?」
賢治「いや、それは止めてください。大木がいるからです。大木の父親は昔、雑貨屋をやっていましたが、あなたの傘下のスーパー出店によって自殺に追い込まれたんです。あなたには直接責任の無いことですが、大木はあなたを恨んでいます。もし顔を合わせたら最後、タダで済むとは思えません。」
・・・・・、ちょっと!
先生が言うセリフですか?!というツッコミが入りますよね。
謙三は、圭子に「私は夏子を、君のお母さんを愛していた。これだけはわかってほしい。」と言い、いったん引き下がる。
翌日、テレビの放送で名村謙三氏失踪のニュースが流れた。謙三は、新楽を出てから行方不明となっていたのだった。
そして、迎えた神奈川県大会準決勝、今まで以上の大木の不調に川浜高校は苦戦し前半を終了する。
ハーフタイムで選手たちに激を飛ばす賢治であったが、大木の不調の原因を知っているだけに叱る気にはなれなかった。
そしてふと観客席を見た賢治は、観客の中に名村謙三を見つける。
謙三は、父と娘の平和な生活を求めて全てを捨てた姿であった。
(ビシっとしたスーツ姿ではなく普通のおっちゃんのジャンパー姿)
後半に入り、地力に勝る川浜高校は辛くも勝利し、相模一高との決勝戦を迎えることとなった。
観戦していた相模一高の勝又監督も、大木の不調を見て、「決勝はウチが頂きます」と賢治に宣言する。
試合後、大木は賢治にラグビーを辞めると言い出した。
そのまま新楽へ向かった賢治らラグビー部員たちは、なんとか大木が辞めることを引き留める。
星「ミスしたからってよー、何も辞めることねーよ。なぁ?」
高杉「そうだよ。お前はお袋さんの付き添いで疲れていただけだよ!」
丸茂「お前の分は俺たちでカバーすっから。なっ。一緒に花園に行こう。」
そして、新楽の外でそれを聞いている名村謙三の姿が。
大木「夢に見た花園だ。そりゃあ俺だって行きてーよ。だけどしょうがねーだろ。俺のポジションの代わりは何人もいるが、おふくろに付き添ってやれんのは世界中で俺一人しかいねーんだ。」
そう言って、賢治に退部届は明日出しますと言い、新楽を出ようとした瞬間、
名村謙三が店内に入ってくる。
謙三は、近所に引っ越してきた者だと嘘を付いて、過去の自分、ラグビーを捨てて後悔している自分のことを話して、ラグビーを辞めてはいかんと力説する。
しかし大木は、
「ラグビーを続けるには金がいるからよ。医者が言うには、お袋は今すぐにでも手術しないと危ないって言うんだよ。心臓の弁を2つも取っ換えるとかで300万いるってんだ。そんな金、俺んところには。」
「お袋の心臓が悪くなったのも、元はと言えば名村のせいだ!!あいつのおかげで店を潰されて、苦労続きでその無理が来たんだよ。先生よ~、いっそ銀行強盗でもやってお袋のためにも300万作ってやりてーよ!!呑気にボールなんか蹴ってられっかよ!!」
そう叫んで、新楽を飛び出していく。
賢治は、なんとか大木にラグビーを続けさせたい一心で、手術代の工面に走るが、300万円もの大金はなかなか集まらない。
そんな時、賢治、森田、圭子は、河原で名村謙三を見かけて、話しをする。
せめてもの償い、今の私にお金はそれほど必要ではないと言って、謙三は賢治に手術代の300万円の小切手を渡す。
賢治は、謙三が言ったとおり、大木には自分からのお金とは言わず、適当に工面したということにして、大木の母親は手術を受けることになる。
数日後、謙三がグラウンドに現れる。
圭子は、謙三に母親のお墓はどこにあるのか尋ねる。
母親のお墓をお参りしたら、素直にお父さんと呼べそうな気がするという圭子。
そこへ、富田義道ら、謙三の部下たちが現れた。
失踪した謙三を追ってきた部下たちは、大木の前で「会長がお留守のため業務が停滞しております。会長!少しは名村グループの名誉の・・・」
大木「名村?!」
謙三のサングラスを外す大木。
大木「てめー、名村謙三だな!人をたぶらかしやがって~!!」と殴りかかるところを間一髪賢治が止める。
賢治「お母さんの手術代を出してくださったのは名村さんだ!名村さんはもう十分苦しまれた。その名村さんを殴れば試合が終わった相手を殴るのと同じだ。大木!もうノーサイドにしろ!!」
大木「だけどよ~!首吊って死んだ親父はどうなるんだよ~!!」
賢治と部員たちは怒り狂った大木を必死に止める。
その間に名村の部下たちは謙三を連れて行こうとするが、
謙三は「いや、私は殴られて当然だ」と部下に掴まれた腕を振り払い、大木の方へ歩いていく。
謙三「滝沢くん。君は大木くんの恨みが理解できるはずだ。君も圭子もだまって見ていてほしい。」
「好きにしたまえ」
そう言って、大木の前に立つ謙三。
「うお~~~~!!」
一発殴って倒れた謙三を抱き起す大木。
「先生よ。俺もラガーマンだ。恨みつらみは残さねぇ。これでノーサイドってことにするぜ。あの世の親父もこれでいいって言うだろう。」
そう言って練習に戻っていく大木。
人の真心は、ついに恨みを越える。
賢治はその思いを深く噛みしめていた。
翌日は、待望の決勝戦であった。
しかし、試合は大木の母親の手術日と重なっており、大木は試合前のロッカールームで戦意を喪失してしまう。
リザーブを試合に出してほしいという大木。
お袋の死にかけた顔がチラついてどうにもファイトが出ないという大木に、賢治はどう声をかけてよいかわからないでいた。
そこに名村謙三が現れる。
謙三「大木くん。君は真の人生を放棄するのか?私がいい例だ。世間的には私は成功者だ。だが、心の中は砂漠だった。いつからそれが始まったか?あの日からだ。ラグビーを捨てたあの日からだ。以来、私は万事成り行き任せとなり、真に生きたと言えるのは、夏子と知り合い、圭子が生まれたそのことだけだ。君は今お母さんの病気という荒波に心をさらわれている。だが負けてはならない!充実して生きてこそ青春だ。お母さんだって、君にきっとそれを望んでいられるはずだ。」
賢治「大木!今日の18歳の決勝戦は二度とはできないんだ!お前、それを放棄して生涯後悔しないか?!」
謙三「それでいいのか?いいのか大木くん?!」
大木「わかった・・。俺は試合に出る!!先生よ、仇と憎んでた名村さんがここまで心配してくれるなんてよ。」
謙三「ラグビーを捨てた私の分まで頑張ってくれたまえ!!」
大木と謙三は固く手を握り合う。
吹っ切れた大木は大活躍して、川浜高校優位で試合は進んだ。
そして試合終了間際のスコア24対23、川浜高校が1点リードのままノーサイドのホイッスルを待つだけであった。
しかし、一瞬の隙をついてきた相模一高は、ボールをインターセプトするとそのまま逆転のトライに向けて走っていく。
必死で追いかける大木。
賢治の心の声「そこだ!タックルだ!!」
大木は見事タックルで相模一高の逆転トライを阻止し、そのままノーサイドとなった。
「行くぞ花園~!!」
大木はそう叫んで、選手たちにもみくちゃにされる。
泣きまくる川浜高校の選手たち。
選手たちは賢治を胴上げしようとするが、
賢治は「俺はいいから大木を上げろ!!」
宙に舞う大木は、川浜一のワルと恐れられた狂犬ではなく、まさにヒーローであった。
川浜高校は、ついに公式戦で相模一高に勝利、そして念願の花園出場行きを決めたのだった。
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個人的には、花園行きを決めた試合終了間際の大木のタックルからのシーンが大好きです。
相模一高の選手がわざとラインを割らないようなそぶりに見えるような気がしますが、そこは見逃しましょう。
観客席では、元の生活に戻ると言った名村謙三に対して、
圭子は「いかないで!お父さん!!」といって謙三に泣きながら抱きつく。
試合終了間際に旅から戻ってきた名村正が大木を祝福して肩を抱き合う。
そして、優勝旗授与。
「優勝、川浜高等学校!!」
テケテケテケテケテケテケテケ、テンテンテテテーンテ、テンテンテテテーンテ・・・、
お約束のHEROのイントロが鳴り響く。
そして、パワフルな麻倉未稀さんの歌が魂を揺さぶる。
賢治に「やったぞ!」と言わんばかりに、大木が優勝旗を掲げてる。
もうね、本当に泣けるシーンです。
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あ。
特典映像で富田圭子役の伊藤かずえさんがおしゃっていましたが、
「1人2役の三好夏子はさすがに無理がありますよね~」と苦笑いしていました。
特典映像はDVD、またはBlu-rayでしか見れませんので、
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