『福男選び』とは、毎年1月10日に行われる、参拝一番乗りを競う行事です。
商売繁盛の神様「えべっさん」で知られる兵庫県の西宮神社で行われ、230m離れた本殿へ「走り参り」をします。
本殿へ早く到着した順に1番から3番までがその年の『福男』に認定されるというものです。
毎年多くの参加者であふれかえり、西宮えびす独特の行事として大変な熱気に包まれます。
フジテレビ系列のワイドナショーでは、元サッカー日本代表の前園真聖(まさきよ)さんが福男選びに挑戦されていました。毎回残念な結果に終わっていましたが。
この福男、単に一位を決めるイベントではありません。厳粛に行われる神事なのです。
なので、決められたルールもあります。
福男のルールとともに、福男の選び方、走る距離や歴史を調べていきたいと思います。
- 福男の選び方と基準は?!
- 福男の走る距離は?!
- 福男選びはいつから始まった?!ルールと歴史
- 福男の賞品
- 福男選びのルール
- 福男のその後のエピソード【消防士編】
- 福男のその後のエピソード【浮気発覚】
- まとめ
福男の選び方と基準は?!
福男選びは『開門神事福男選び』が正式名称です。
福男選びが行われるのは、兵庫県西宮市にある西宮神社です。
開催日時は毎年決まっていて、1月10日午前6時スタートです。
簡単に言うと、神社を1周して1番から3番までが福男となるわけですが、福男は神様が選びます。
単なる偶然かもしれませんが、あと少しで福男に慣れた人が最後のカーブで転倒したり、本殿祭へのスロープで転倒する人もいます。
何度も挑戦しているのにもう少しのところで神様から門前払いを受けている人もいるようです。
不思議な現象ですが、普段の行いを基準に神様が選んでいるのかもしれないと感じます。
福男の抽選は、1月10日0:00からとなります。
早い人になると、前日の夕方4時頃から並んでいるそうです。人によってまちまちではありますが、約6時間は外で待つことになるので、防寒着が必須だそうです。
また、早ければ前列でスタートできるわけではありません。おみくじによって、スタート位置が決まります。
福男の走る距離は?!
福男を目指して、230m先の本殿へ走り参りすることになります。
少し右斜めになった直線を約50m走り、天秤カーブを右折して約100m走ります。
滑りやすい石畳の地面なので転倒しないように注意して走らなければなりません。楠が見えてきたら左に曲がり、すぐに右側に本殿が見えてくるので右折し、一気に本殿へのスロープを駆け上がりゴールです。
最後の右折や本殿へのスロープで転倒する人が多いため、最後まで油断できません。
230mはそんなに長くもありませんが、右折が多く、さらに石畳で滑りやすい箇所やスロープもあるので、ただ単に足が速いだけでは福男にはなれません。
以前、、妨害行為で1番福を獲得した男性が返上せざるを得なかったというような騒動もあり、福男にふさわしい行為も意識しなければいけませんね。
福男選びはいつから始まった?!ルールと歴史
福男の由来は鎌倉時代にまでさかのぼると言われています。開門と同時に本殿まで走る「走り参り」というのがあったそうです。
現在のように3番までを福男として競うようになったのは1940年(昭和15年)からです。
本殿へ早く到着した順に1番から3番までをその年の福男として認定されるようになります。
福男の賞品
一番福:えびす様の御木像(大)、半被、えびす様お面額、えべっさんの酒菰樽、えべっさんの米1俵(60㎏)、エビスビール
二番福:えびす様の御木像(小)、半被、えびす様お面額、えべっさんの米1俵(60㎏)、エビスビール
三番福:えびす・大黒様の御金像、半被、えびす様お面額、八喜鯛(焼き鯛)、エビスビール
まさに、えびす尽くしです。ご利益がありそうですね。
実は福男選びには女性も参加できるのですが、これまでに3番以内に女性が入ったことはないようです。
福男選びのルール
開門神事福男選びに参加するための受付の際には、服装なども厳しく確認されます。
1.走ることに適した紐付きの「スポーツシューズ」を着用していること。
認められない例:靴ひものないもの、ゲタ、サンダル、ブーツ、ハイヒール、革靴、カジュアルシューズ等
2.安全で、神事に参加するのに相応しい服装をしていること。
認められない例:スカート、ズボンをずり下げたファッション、仮装、被り物等
3.その他、小学生以下、および係員が相応しくないと判断したものは不可
遊び半分での参加はできないので心得ておきましょう。福男選びの参加条件には「参加者心得書」の提出があります。
主に服装やマナー(他の参加者に迷惑をかけない等)、福男に認定(上位3名)された場合には1年間西宮神社の行事(年3回ほど)の奉仕参加していただくことの確認などが記載されています。
これらのことに同意できるのであれば、住所・氏名・などの連絡先なども記入して提出します。同意できない場合は参加できません。
福男のその後のエピソード【消防士編】
とある消防士が福男になった!!
のもつかの間、数日後に福男を返上したというエピソードがあります。
これは、仲間思いの消防士が、とある仲間を福男にしたく結束し、スタート地点での前の方を数人で陣取り、勝たせたい消防士がスムーズにスタートできるよう、他の参加者を妨害したそうだ。
肖像権の問題もあり、ここでは画像は載せませんが、バッチリとその様子が写っている画像がネット上で見れます。
うむ、これは酷い・・・(笑)
バッチリと、前列のある集団が消防士以外の人たちをスタートさせないように見えます。
まさにコンサート会場で見る、アイドルに近づかせないように必死にファンを抑える警備員状態です。
数日後、福男になった方が勤める消防署に、猛烈な苦情の電話やメールが来たそうでで・・・。
結局、福男を返上したのですが、バレバレな妨害行為を堂々とするとは、もう少し頭を使っても良かったのでは?と思いますが、そんなことして福男に選ばれても、いずれバチは当たっちゃいますよね。
福男のその後のエピソード【浮気発覚】
こちらも誰とは限定しませんが、福男になったことで、全国ネットで顔と職業が知れ渡り、浮気が発覚するというエピソードがあります。
しかも妻子持ちということでした。
浮気はバレなきゃいいとも言いますが、バレるぐらいなら最初からするなと思います(^^;)
その方の奥さんにとっては、旦那が福男になったおかげで浮気を知ることができたので、良かったのかもしれませんね。
神様が悪行をあばいてくれたということでしょうか。
やはり、日頃の行いはきちんとして置きゃなきゃいけませんね。小生も肝に銘じておきます。
二股とか浮気とか、それが原因で離婚とか、そんな度胸は小生にはありません。
まとめ
毎年ニュースで紹介される福男について、選び方と距離、歴史を調べてみました。福男になるためにはスタート前の位置取りから運が味方するとされています。
福男は縁起物なのかもしれませんが、神事だということをくれぐれも忘れずに、崇高な気持ちをもって参加してもらいたいと思います。