仕事で日中のお墓参りにいけない時ってありますよね。
夕方しか時間が空かないけど墓参りに行ってはいけない時間ってあるのでしょうか。
そこで今回は墓参りの常識と風習についてご紹介していきます。
意外と今まで知らなかったこともあるかもしれません。
気付かないうちに恥をかいていたなんてことにならないようしっかりとポイントを抑えてくださいね。
墓参りに行ってはいけない時間があるの?
昔はご先祖様を敬う気持ちを優先すべきと考えられていたことから午前中の墓参りがベストな時間とされていました。
しかし、今ではどの時間帯でも大丈夫だと考えられているようです。
例えば遠方に住んでいたり仕事で日中の時間帯の都合がつかないこともありますよね。
そんな人は夕方のお墓参りでもOK。
真夏の暑い日なんかは体調面を考えて涼しくなる夕方の方が行きやすいでしょう。
ただし、納骨堂や霊園によっては開園時間以外だと墓参りできない場合があります。一度確認しておくと安心ですね。
また、墓参りの場所によっては暗くなるとイノシシなどと遭遇することも。
暗い中での墓参りは他の危険も伴うので場所と時間帯によっては避けた方がいいかもしれません。
そもそも墓参りに行くのはいつ?
それでは墓参りに行くのはいつなのでしょうか。
厳密に言うと、墓参りにはいつ行っても大丈夫です。
回数や頻度にこれといった決まりもなく、行きたいときに行けばいいんです。しかし多くの人が墓参りに行く時期があります。
月命日・祥月命日
月命日とは故人が亡くなった『日』を指し、祥月命日は亡くなった同じ『月日』を指します。
月命日は命日以外の年11回訪れ、祥月命日は年1回訪れます。
祥月命日では法要が行われ仏教だと1周忌、3回忌、7回忌が代表的です。月命日になると法要は行われません。
そのため、仏壇にお線香をあげたり墓参りをするなどします。必ず供養しなければいけないというわけでもありません。
都合のいい時間に墓参りに行くといいでしょう。故人を想う気持ちが大事なんですね。
お盆
墓参りといえばお盆に行くと思います。お盆期間中は休みになる会社も多く連休が取れることから帰省する人が多くいます。
さらには日本ではお盆にご先祖様の霊が帰ってくるといわれていることからお盆に墓参りをします。
中にはお盆に仕事の休みがないという人もいると思いますが墓参りは必ずお盆じゃないといけないわけではないんです。
墓参りに行ってはいけない時期などないので仕事の休みが取れたら行くようにしましょう。
ちなみにお盆といえば迎え火や送り火、灯篭流しなどの風習が残っていますよね。迎え火はご先祖様が迷子にならないように炊くんだそうですよ。
元々は実際に火を炊いていたのですが現代では電気式の盆提灯がご先祖様に道を記します。
お盆の風物詩である灯篭流しはご先祖様をあの世へ送る道しるべとなるもの。送り火の一種なんだそうです。
この灯篭流しの灯りがとても幻想的で、これを見ると「お盆も終わりだな」なんて物悲しい気持ちになってしまいますね。
お彼岸
お彼岸にも墓参りにいく習慣があります。春分の日や秋分の日はお彼岸の中日にあたります。
春分の日や秋分の日を中心とした前後3日間の計7日間がお彼岸です。
ここでもやはり連休を取りやすくなることからこの時期は墓参りをする人が増えます。
お彼岸での墓参りといえばぼた餅をお供えしますが『ぼた餅』といったり『おはぎ』といったりします。
それぞれの違いが分かりますか?
実はこの『ぼた餅』と『おはぎ』、違うのは名前だけなんですよ。
使い分けるのはお供えする時期で、春にお供えすると『ぼた餅』で秋にお供えすると『おはぎ』なんだそうです。面白いですよね。
墓参りの常識とは?
まず寺院にお墓がある場合は先に本堂でお参りしてください。
墓についたら一度手を合わせてご先祖様にご挨拶をしてからお墓の掃除を始めます。
【お墓の掃除方法】
①お墓の周りの落ち葉や埃を掃く
②雑草が生えているようならぬく
③線香皿や花立を洗う
④柄杓で墓石に水をかけてスポンジで水ぶきをする
⑤墓石を乾いたぞうきんで拭き上げる
⑥きれいにした線香皿や花立を元に戻す
お墓がきれいになったらお墓参りをしましょう。
【お墓参りの方法】
①墓前にお供え物を置く(必要なら下に半紙を敷いておく)
②花立に供花を挿す
③水受けに水を注ぐ
④ろうそくや線香に火を付ける
⑤ご先祖様に近況報告や感謝を伝える
気を付けたいのは供花の種類です。
供花で一般的なものといえば菊ですね。菊は丈夫で枯れても散らかりにくいことから昔から供花として長く愛されています。
供花は必ずしも菊じゃなくてもよく、他にもカーネーションやケイトウなどもいいとされています。
逆にお墓参りで避けた方がいいのが、
・毒がある彼岸花やスズラン
・トゲがあるアザミやバラ
・縁起が悪いといわれるツバキ
です。
故人の好きな花でお墓参りにふさわしいか分からないときはお花屋さんに聞いてみるといいですね。
もし避けた方が良い種類の中に故人の好きな花がある場合は親族に相談してみましょう。
花立にたてる供花の本数も奇数がいいと言われています。花立に挿したときにグラグラしないよう丁度いい本数がいいですね。
3本では少なく7本では多すぎて傷みが早くなることから5本がいいようですよ。
配慮すべき点として墓参りの際、数名で行った時のお参りの順番は故人と関係が近い人から行うようにしてください。
親族よりも友人が先にお参りしたりするなどならないように注意したいところですね。
墓参りが終わったら動物が食い荒らさないように供物は忘れずに持ち帰りましょう。
まとめ
今回はお墓参りの常識と風習についてご紹介しました。
昔は他の用事よりもお墓参りを優先させる風習から夕方のお墓参りには行ってはいけないとされていました。
しかし現在では、遠方に住んでいたり仕事などの都合で夕方に行ってもいいようです。
お墓参りの時にお墓の掃除をしてきれいにしておきましょう。その際の供花の種類には避けた方が良い種類もありますので注意が必要です。
要はご先祖様を敬うという気持ちの問題だと思います。
マナーなど難しいこともありますが基本的なことを抑えておけばそうそう難しいことではありません。
常識や風習にとらわれずに、ご先祖様を供養するという気持ちを大事に墓参りをしましょうね。